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執筆者の写真Bun(ブン)

集中力の無い人間は、演奏面で不利なのだろうか。


以前コピバンのイベントでバンドを組んだザ・マスミサイルのドラマー誠一くんとスタジオに入った時に驚いたのが、彼の集中力。


人格が変わるレベル。


曲の練習直前まで柔和な顔でバカ話をしてたのに、いざ演奏を始めるという時に目つきがガラッと変わる。


もちろんノーミス。


俺は俺で「落ち着きが無い」とか「すぐ気が散る」とか通信簿に書かれてたレベルなので、誠一くんのその集中力は純粋に「すげーな」と思った。


じゃあ俺みたいな集中力が無い人間は演奏面で不利なのかなと。



ある時に思ったのが、「気が散る」っていうのは「不必要な情報を遮断できない」って事なんじゃないかと。


リハスタにハエが飛んでるとか、アイツ緑茶飲んでるなとか。


どちらも演奏には全く必要無い情報なわけで、でも遮断できない。


「じゃあ集中できてなくてもノーミスで弾ければ良くない?」っていう。


だからその後しばらくは、例えば自宅練習の時はテレビを見ながら弾いてた。


そうこうしてると、何も考えずに弾けるようになったし、逆に「何を考えてても弾けるようになった」。



実感として、情報が遮断できない=気が散る事は必ずしも悪いことじゃなくて。


というのも、演奏中の違和感や空間の変化なんかもわりと早く気づく。


「歌がとんだな」とか、「あのお客さんこっち見てくれてるな」とか。


すると「できること」が増える。


ボーカルの代わりに歌ったり、ベースを銃に見立ててお客さん撃ったりとか。




もうどうせ情報遮断できないなら、遮断する努力よりも「気が散ってても破綻しない」ように練習するとか、いっそ「気づいた情報は全て自分のものにする」くらいのほうが気持ちとしても楽だと思う。




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