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執筆者の写真Bun(ブン)

演奏面で「難易度が低い」とされる曲にある6つの特徴



昨日の続きです。


バンドが四人編成だとしたら、演奏は四人五脚になります。


とりわけセッションは「無事にゴールに辿り着くことが目標なので「どうすれば誰も転ばずに済むか」を考える必要があります。


そうなると、ステージにいる誰もが難易度を低く感じる曲を選びたいものです。


ポイントは5つ。


①テンポが遅い

②約束事が少ない

③1拍目の頭でコードが切り替わる

④コードそのものが簡単である。

⑤リズムが細かくない

⑥構成がシンプル


①テンポが遅い


セッションでは少なからず、脳みその演算能力が問われます。


演算能力とは、「次はアレで、その後こう続くのか」という理解です。


テンポが遅いというのは、演算能力が間に合うスピードという事です。


テンポが速すぎると、演算能力→あなたが曲の情報を認知するスピードが間に合わない可能性が出てくる。


遅いテンポがやりやすいのは、考えながら弾いても間に合うからです。


例えば椎名林檎の「丸の内サディスティック」や、宇多田ヒカルの「オートマティック」は一般的にテンポが遅いとされます。


じゃあ例えば丸の内サディスティックをやれば四人五脚で転ばずに済むかと言えば、そうでもなかったります。


その理由に関わるのが、②約束事の数と③コードが切り替わるタイミング。


約束事のことをキメと言います。


キメは、初見では再現できません。


丸の内のAメロはリズム面でキメが出てきます。ここで転ぶ可能性が出てくる。


その点、オートマティックはキメが無いけど、まだ転ぶ可能性がある。


その理由が③コードの変わるタイミング④コードが少し複雑⑤リズムが細かい


オートマティックは、Bメロで「1小節でコードが2回変わる」っていう所が出てきます。


「ん?1回めの切り替わりは2拍目?3拍目?」みたいな事になります。


やはりコードの切り替わりは「一拍目」と決まってる方が「考えなければならない要素」が減るぶんやりやすいです。


そして④コードそのものも、簡単なほうがやりやすいです。


簡単なコードとは、超乱暴に言うとアルファベット大文字1つで表記できるものです。

プラス、せいぜいアルファベット小文字1つ。

例えば「B♭」とか「G#dim」、あるいは「F/A」とかは一見すると「ん?」ってなりやすい。


やはり「A」とか「Em」のほうが馴染みがあります。


そして⑤リズムが細かい


要は「基本のリズムが8分なのか16分なのか」です。


1小節の中に音が(最大で)16個入るリズムと8個しか無いリズムのどちらが把握しやすいかと言う事です。


その意味で難易度が低いのは長渕剛の「しゃぼん玉」です。


⑥構成がシンプルという要素も含め、上記6つ全て網羅しているからです。


他には例えば、Bメロで一瞬「G#dim」が出てくるのをクリアできるのでればオアシスの「oasis don't look back in anger」も難易度は低いです。


最後に付け加えると、音楽には「いくらでも簡略化できる」という特性があります。


変な話、ギターはコードが、ベースはルート弾きが、そしてドラムは基本リズムが行けさえすれば最低限「それっぽく」なります。


そしてその「それっぽく」を初見で再現しやすいのが、今回紹介した6つのポイントをおさえた曲だという事です。

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