音楽活動と言えば真っ先にライブ演奏を思い浮かぶ方も多いと思いますが、レコーディングも音楽活動になります。
そしてレコーディングには、ライブ演奏とはまた違う面白さやメリットがあります。
個人的に思う8大メリットは以下の通りです。
①メンバー全員のスケジュール調整をする必要が無い
②一発勝負ではないので何度でもやり直しがきく
③自分の音を客観的に聴けるので上達も速い
④人前に出る作業じゃないから緊張度も低く済む
⑤自己ベストを作りやすい
⑥音が良くなる
⑦CDという形に残るので達成感が凄い
⑧非公開にして仲間内での秘密の共有にすれば所属感と自信が育まれる
詳しく説明しますね。
①メンバー全員のスケジュール調整をする必要が無い
ライブは元よりリハーサルも含め、やろうとすればメンバー全員のスケジュール調整が必要になります。
一方でレコーディングは全員集合する必要がありません。
オーソドックスな手順で言うと、ドラム→ベース→ギター→ボーカルの順番でレコーディングかできさえすればそれでいいわけで、しかもメジャー契約とかでも無い限りレコーディングそのものに締め切りはありません。
最初はドラムさんとRECエンジニア担当の方の二人だけがスケジュール調整できれば良くて、
次のベース録音が再来週とかになっても問題は無いわけです。
この特性は練習にも当てはまります。
レコーディングのお題となる曲が決定していれば「やるべきこと」は決まっているので自宅練習でも集中しやすいんです。
②一発勝負ではないので何度でもやり直しがきく
ライブは一発勝負です。
一方でレコーディングは何度やっても全然OK。失敗してもいくらでも取り返しがききます。
プロでさえ、テイク60回以上やる人もいます。
僕もたった4小節のベースラインの録音に1時間かかった事があります。
③自分の音を客観的に聴けるので上達も速い
リハーサルの演奏を録音して聴くのも手なんですけど、レコーディングはより厳密に自分の音だけを聴けるチャンスです。
「こういうクセがあるな」とか「つぎは別の音にトライしたい」といった発見がしやすいんです。
そうして客観的に自分の音を聴いてると場合によっては「ベスト尽くしてこの程度かよ」と思う事もありますが、別に人前でやってるわけじゃないから大恥もかきませんし、あなた自身が気になる部分って案外他人は気にしてない事もあります。
例えるなら、前髪やホクロを気にしてるのはだいたい本人だけです。
④人前に出る作業じゃないから緊張度も低く済む
だからこそエンジニアさんは人柄的に信頼できる人がいいというのもあります。
その時点で「笑われたらどうしよう」という懸念は払拭されるからです。
それでも緊張はします。僕の場合。
けれどそれはいざライブでもどうせ緊張する体質だから、レコーディングというのは緊張という状態に耐性をつける予防接種的な感覚はあります。
⑤自己ベストを作りやすい
やり直しが何度でもきくので、体力と集中力がある限りは自己ベストはいくらでも目指せます。
プラス、録音機器の発達によって例えば「Bメロの最後2小節だけやり直したい」なんていう部分録音も簡単。
更に言うと「1番のBメロも2番Bメロも同じフレーズなんだけど2番のテイクが気に入らない」なんて事になれば1番のテイクをコピペすればOKだし、
「いいテイクなんだけどミュート時にノイズが入った」という場合は後からそのノイズだけ消去可能。
ただこの「後から編集」はプリクラやフォトショみたいなもんで、やりすぎると「全く別人」になってしまっていざ「生のやつ」を見ると「全然違うじゃん!」となるので要注意なんですけどね。
でも自己ベストを聴くことで「自分でも頑張ればここまで出来る」っていう勇気になると思うんです。
⑥音が良くなる
レコーディングの後にミックスという編集作業があるんですが、この時どのパートも音を多少なりともイジります。
録音したまんまの音は使われないんですね。
で、例えば自分のベース音にEQってやつとかコンプってやつを加える作業を通じて「自分の音はこうイジればカッコ良くなるんだ」という事がわかるので、普段のリハなんかでもそのミックス作業で得た知識を使った音作りが出来ます。
その結果として音が良くなるんです。
⑦CDという形に残るので達成感が凄い
全ての作業が終わって音源が形になった時の達成感は凄いです。
この際、完成までに費やした時間がどれだけ長かったかは問いません。
プラモデルや絵画なんかもそうだと思うんですけど、描いた完成形に向けた作業ってそれだけでも楽しいし、出来た音源を聴くと「自分でもここまで出来たんだ」っていう自信にもつながります。
⑧非公開にして仲間内での秘密の共有にすれば所属感と自信が育まれる
これは先入観の落とし穴なんだけど、完成した音源は人前に出さなくちゃいけないって誰が決めた?って話なんです。
公開にするか非公開にするかは自由に選んでOKですし、その意味で「仲間内だけで楽しむだけの音源」でも充分いいと思います。
隠しごとというか。
でもこれの効力って中々すごくて。
というのも、例えば子供の頃に父親と買い食いをして「ママには内緒だぞ?」って言われた時の独特の「任された感」というか、
「自分は自分でいい」っていう自立心の根幹って実は「秘密を共有すること」にあって。
変な話、イジメられてて色んな物が盗まれても「秘密」って誰にも奪われない。
この「自分だけのものを所有する」という行為に自立心の根幹が育まれると思ってて、
その意味で完成した音源をあえて非公開にするというのもアリだと思ってます。
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いかがでしたでしょうか。
ライブにはライブの面白さがあるし、上達するにあたってのメリットがあります。
同様に、レコーディングにも面白さやメリットがあります。
もしレコーディングできるチャンスが訪れましたら「何度でも失敗していい」くらいの軽い感じで是非トライして頂けばと思います。
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