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執筆者の写真Bun(ブン)

ルフィも悟空も剣心も、決め台詞を噛んだ事がない。



音楽は、初心者でも主役になれるという特性があります。


極論、ルート弾きだけであってもベースソロになるからです。


しかしながら、主役は主人公とは限りません。


ルート弾きで主役というのは、言うならば「村人Aをスピンオフしたワンピース」みたいな事で、結局主人公はルフィです。


音楽の「初心者でも主役になれる」は、「スピンオフを作れる」です。


工夫次第でいくらでもスピンオフ作れるのが音楽の素晴らしい所なんですけど。



初心者ベーシストのあなたがいつか、ルート弾きでのベースソロだけでは物足りなくなり、


「必殺技っぽいソロを弾きたい」とか、

「バンドで主人公になりたい」とか、


そんな事を思う時が来るかも知れません。


村人Aがルフィの活躍ぶりを見て「俺もいつか海賊団の船長になりたい」と思うみたいな事です。


ならば、基礎練は欠かせません。


主人公は、滑舌が悪いと抜擢されないからです。


滑舌は、地道な基礎練です。


ルフィが敵にとどめを刺す際、百発百中で「ゴムゴムの」と言えなければなりません。


「ゴマゴミの・・あ、ちょっと待って」


なんて仕切り直しは許されません。


孫悟空はちゃんと「かめはめは」と言えます。


セーラームーンは絶対噛まずに「月に代わってお仕置きよ」と言えます。


最悪なのは、るろうに剣心です。


最終奥義の名は天翔龍閃。



【あまかけるりゅうのきらめき】



「いくぞ!くらえ!」


「あまきゃき・・」


「あまく・・」


「あまk・・ギャー!!」


仕切り直してる途中にヤラれます。



そこから導き出される結論は、ルフィも悟空もセーラームーンも、必ず滑舌の練習をやっているという事です。


もちろん、作中にそんな描写は無い。


となると、主人公は誰しもが人知れず地味な滑舌練習、つまり基礎練をしているわけです。



仮面ライダーに出てくるショッカーは「イーッ」としか言いません。


でも、その気になればショッカーをスピンオフした作品は作れる。


でももしショッカーが仮面ライダーになろうとしたら、


①ライダーキックという単語を覚える ②言えるようになる

③いつでも噛まずに言えるようになる


というプロセスが必要です。


基礎練は③です。


忘れちゃいけないのは、客としては主人公に対して「夢中にさせてくれよ」という心理が存在すること。


仕切り直しが入ると覚めちゃうから。


だからこそ、「決め台詞」は必中させなくちゃいけない。


スポットライトを浴びるには、基礎練は避けて通れないんです。







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