ギターやベースでの伴奏に慣れてくると、ソロに挑戦したくなります。
ソロの演奏は気持ちが高揚します。
主役になれるからです。
ただここに一つ落とし穴があります。
ソロを弾いたからといって主役になれるとは限りません。
サッカーで言うと、シュートを打つから主役になるのではありません。
ゴールを決めた人が主役になります。
「ソロは弾きました」というのは、単に「シュートは打ちましたよ」という所までです。
演奏で言う「ゴールを決める」は、お客さんに感動して頂くことです。
そうなってくると、難易度の高いプレイが「主役になる最善手」とは限らないんです。
物凄いドリブルでもタイミングによっては無意味になるのと同じで、どれだけ凄いソロもボーカルやドラムの邪魔になるのは悪手。
逆に言えば、どんな「コロコロシュート」でもゴールはゴール。
変な話、簡単なコードしか弾けないギタリストがいて、その方以外のメンバー全員が演奏をストップしてあげると、自然とその「簡単なコード」がソロになるんです。そのコードしか鳴っていないからです。
そして、大切なのは実力に対する難易度の設定です。
変な話、子供の歌に感動するのはそもそもレベルを求めていないからです。
同様に、初心者ミュージシャンの方も、自分に出来る最大限を一生懸命にやると、お客さんに伝わります。
話をサッカーでまとめると、どうやったら「サブのゴールキーパー」を主役にしてあげられるかってのを思索できる所にも音楽の面白さがあると思うんです。
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