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執筆者の写真Bun(ブン)

「グルーヴとは何ぞや」に関する個人的見解を。



音楽の話題になると度々あがるのが「そもそもグルーヴって何?」ってやつです。


色んな書籍やブログでグルーヴの記述があって「あーなるほどなぁ」となる事も多いんだけど、少なからず専門用語も出てくる中で果たして初心者の方(それこそグルーヴについて知らない方)に伝わるのだろうかという気持ちも否定できない。


グルーヴはですね、「その場にいる人と仲良くなろうとする気持ちのこと」ではないかと。


で、「グルーヴを作ろう」というのは「その場にいる人に歩み寄ろう」という。


これね、会話に例えるとわかりやすい。


音楽キャリアの長い人を「大人」、短い人を「子供」とした時、


大人と子供が会話してて例えば「建前」とか「咀嚼」とか、そういう言葉を使って会話は成立しますか?っていう。


大人どうしでさえ、学歴や価値観が違えば会話は噛み合わないってのに。


ならば大人側は、子供側に寄り添ってあげなきゃでしょ?っていう。


「歯切れ良いスタッカートで」とか「そこ2拍3連で」とか。


いや、確かにそうなんだろうけど、大人と子供がいて、どちら側が「忖度」してあげたほうが会話は成立しますか?って。


なら、子供が歯切れよくできずにテヌート(音が伸びる)になるなら、それに合わせてあげた方が「会話も成り立つんじゃない?」と。


繰り返してしまうけど、この「寄り添い」がグルーヴだと思うから。



僕の妻は東北出身で、よく「いずい」っていう言葉を使うんです。


初めて耳にした時にさっぱりわからなかった。


で、何度かきいてる内に「触覚的に軽い違和感や異物感があるっていう意味なんだな」とわかった。


目にゴミが入ってるかも知れないとか、男ならだったらチ◯ポジが定まらないとか。


で、この方言が、音楽でいう「リズム・ジャンル」。


極論、演歌とジャズでは言語もテンポ感も違う。


土地柄の違いと言ってもいい。


で、「何度かきいてる内にわかる・使えるようになる」ってのが、演奏上の練習の部分。


そりゃ何度も繰り返した方が身につきますよっていう。



変な言い方かも知れないけれど、さっき言った「グルーヴとは何ぞや」について記述してる書籍やブログで、専門用語が羅列しまくってるような、読んでる人を置き去りにするような文章を見ると「その書き方自体にグルーヴが無いぞ」と思ってしまうんです。


「とにかく正しく言うからあとはそっちで頑張って理解しろよ」みたいな。


正しいかどうかよりも寄り添いがあるかどうかでしょ?っていう。


それで言うと、例えば「なんで太陽は暖かいの?」っていう質問が来たとして、相手が「わかってる人」なら、「太陽の光は赤外線で出来てて、赤外線は物質に当たるとその物質を振動させるから」とか、そういう解答でもいいんだろうけど、


相手は初心者(子供)ですよと。


赤外線とか物質振動とか、理解できるキャリア(年齢)ですか?と。


それならいっそ例えば「君が畑で植えてるイチゴをすくすく育てるためだよ」とか、そういう所から攻めたほうが伝わるんじゃない?みたいな。



その意味で、じゃあ具体的に初心者の方がグルーヴを身につけていく上で最初に大切なのは、音量を合わせる事だと思うんです。


否、合わせようとする事です。


これがまず「歩み寄り」の最初の一歩です。


で、周りの音が聴けないってのは「余裕が無い」って事なので、「アイツ人と合わないよなぁ」ってのは「会話のレベルが高くて合わせ方がわからない」みたいな事なので、それは大人側が合わせてあげようよって。


正しい言葉遣いが出来てるかどうかよりも「みんなで楽しい空気を作れるかどうか」です。


正しい演奏かどうかよりも、ノレるかどうかです。


究極、鉄腕ダッシュにおけるTOKIOとか、VS嵐とか、あのメンバーの会話から伝わる和気あいあいぶりの「なんか楽しそうだな」こそがグルーヴだと思うんです。





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