考えるスピードが劇的に遅い僕は、打ち合わせや議論といった話し合いの場において「ウ~ン」とうなってる事が多い。
でもそれは決して何も考えていないワケではなく、単純に情報処理や言葉チョイスに膨大な時間がかかってしまうという事で。
例えるなら、みんなウインドウズ10なのに、僕だけウインドウズ98でいつも砂時計状態。
そんなだから、昔からよく言い負かされてきた。言いくるめられてきた。
時には「何も言わないって事は何も意見が無いのと同じだ」と言われ、問答無用で相手の言い分に従わさせられたこともある。
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経験として言える事があります。 もしあなたが「みんなそうだから」と言われたなら、それは「あなたを言い負かすための打つ手がもう他にありません」っていう意味だという事です。
あなたを屈服させようと「とどめの一発」的に相手が言ってくるそれは、「もう降参です」という意味です。
説得材料が他にあるなら、それを言うはずだからです。
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例えば何かしらの頼まれごとを言われた時。
こちとら常時「ウ~ン」とうなってるけど、それは即座にイエスと言えないからで、もし言えるなら即座にイエスって言いますよ。
うなってるのは、「まだ具体的には見えてないけど、なんか違和感があるから」です。
「もしかして相手は俺をただ都合よく使いたいだけじゃないのか?」「もしかして致命的な不利益が隠されてるんじゃないか」みたいな事を薄ぼんやり思ってる。
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今まさに「かつての僕」のような状態にあるあなた。
頼まれごとに違和感を抱いて断りたくなった場合、頼まれごとをやりたくない場合は、理屈で反論しないで欲しい。
その代わり、ただ感覚的に「ピンと来ないから」と言えばいい。
感覚には正解が存在しないからです。
だからもし「みんなそう言ってる」などというふうに相手があなたを説き伏せようとしてきたら、それは「他に打つ手なし」という意味ですから、たった一言「なんかピンと来ない。」と言えばいい。
理屈の反論は「それ以上の正しさ」で言い負かされるけど、感覚には反論しようがないからです。
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どうしてもあなたを「利用」したがっている相手は「そんなんじゃ納得できない!」なんて言ってくるかも知れない。
いやいや、頼みごとをしてきたのはそっちだろ?っていう。
じゃあお前は俺が納得してようがしてまいが関係なくやれって事なのか?っていう。 頼みごとをしてきた時点でYES-NOの選択権はこちらだからな? ~
もし感情的になってしまうとつい「みんなって誰?」とか言いたくなるけど、それは喧嘩腰と捉えられかねない。
なので代わりに「誰か名前を教えて下さい。その方の意見も聞きたいので」と言えばいいでしょう。だいたいの場合は「みんな」なんてどこにもいませんし、いたとしてもせいぜい2~3人だからです。
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「みんな」なんて所詮その程度なんです。
「みんなが」と言う時点で他に打つ手なしであり、「誰か」を借りなきゃ自分の意見や要望もロクに言えないって事です。
付け加えると、「みんな」をはじめとする世間体ってのは、せいぜいあなたの周り半径30メートル以内のだいたいの多数決のことです。
ピンと来なくて当たり前なんです。
もし仮に、「本当にみんながそう思ってること」なのならば、「みんなそうだから」なんて感情的で抽象的な事は言わず、「本当にそうだ」と言ってる人達の名前も出るはずだし、その人の数だけ具体的な理由が出てくるはずだからです。
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